社員ブログ
溶解・鋳造作業の難しさ
2020-06-01
今日から6月がスタートしますね
九州南部や四国は早くも梅雨入りして、もうそんな時期になったのかと驚いています
庭のアジサイに蕾が付いたので、きれいに咲いてくれるのが楽しみです
蒸し暑い季節に入りますが、体調を崩したり免疫力を下げないように体調管理に気を付けて過ごそうと思います
さて、本日は伸銅製造部社員のエピソードをご紹介いたします!
私は、現在黄銅の熔解や鋳造を行っています。今回は溶解や鋳造、その改善についてお話します。
それぞれの作業には勘とコツがあり、言葉では言い表せない技術的なところが多々あります。
特に鋳造は、購入した黄銅のスクラップを熔解炉で溶かし、鋳型に流し込んでビレットを作ります。
ビレットになる前に2つの工程があります。
最初のスタ-トになるのが配合です。黄銅棒や原料にはたくさんの材質があり、それぞれ特徴があります。
どのような原料を組み合わせると上手くいくのか、熔解や鋳造をしながら、配合技術も勉強しています。
同じ原料を使用するのにも配合量によって成分値が異なるために、バラツキが出て品質を悪化させてしまいます。
長年経験を積むと、不純物を多く含んだ物は表皮の色を見て多少判断できますが、現在の私は経験不足の為、
表面を削ったり、ガン式分析を使用して判断しています。
そして最後に配合したものを熔解して再度、成分値を確認しています。
やはり、まだまだ経験が少ない為に、配合作業のスピ-ドや成分のコントロ-ルが難しく、
次工程に不良品を送っていないか、とても不安になります。
毎回、同じ材質の原料を購入しても成分が違う為に、使用方法がとても難しいです。
少しずつ勘とコツを掴みながら経験を重ねていき、今後の課題として後輩たちに指導出来るように技術を習得していきます。
開明伸銅では月に1度の改善活動を行っていて、製造現場なので様々な改善をしなくてはいけません。
鋳造は1000℃の高熱で溶かします。その流れた先に鋳造に必要なノズルがセットされ、そのノズルを操作して鋳造を行います。
まさにノズルの良し悪しによって作業性が変わります。今回私はそのノズル管理置き場の改善を担当しました。
初め、頭の中でイメージしたものを作ったつもりですが、どうも上手くいきません。やはり初期品のため使い勝手が悪く、
課員のみんなも使ってくれない為、管理が出来ませんでした。
そして、翌月、翌々月と何度も改良をして全員がやっと使ってくれました。
その管理台を利用して、治具の交換時期、取替え方法をル-ル化しました。
誰でもが簡単に出来て、安定した良品を次工程やお客様に届けるのを頭に入れて、改善を重ねていきます。